東北の紅葉〜自然美から人工美まで〜

今週のお題「紅葉」

ということで、今年目を楽しませてくれた紅葉について記していく。仙台市在住なので、東北の一部に限るが、今年は特に天気にも恵まれ、綺麗な紅葉を見ることができた。日記としても活用したく、時系列順とした。

  1. 蔵王山
  2. 磐梯山
  3. 蔵王周辺
  4. 円通院
  5. 番外編-青葉山

蔵王山(ざおうさん)

【晴れた日のお釜は圧巻】

訪問日:2018.10.21

蔵王山のお釜へはスカイラインを通ることで山頂まで来るまで登れるため、お年寄りや子どもでも気軽に行くことができる。この日は蔵王山は紅葉のピークを迎えており、遠刈田温泉辺り(山頂まで車で30分くらいの温泉街)から車が徐々に混み始め、通常より2時間ほど遅れた登頂となった。ただ、車から眺める景色は美しく、山裾から山頂へかけて変化する紅葉の姿をゆっくり楽しめることができて混雑は苦にならなかった。

山頂は風が冷たいので防寒は必須である。御釜を望むと太陽が背中から照らすため、御釜が深い緑色に輝き、(色の表現が不自然だが、本当に深緑に輝いているのだ!)実に美しい。ゴツゴツした無骨な岩肌と、どこまでも澄み渡る空のコントラストは比類ない。また、近隣ではキツネ村や温泉など楽しめるので、是非とも晴天の日は行って欲しい。

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(iphone5で撮影でこのクオリティの景色である。)

磐梯山(ばんだいさん)

【美しさと荒々しさの両方をのぞける稀有な山体】

訪問日:2018.10.26

我が故郷の名山、磐梯山に登山した。八方台登山口と呼ばれる、登りが約2時間15分、下りが約1時間40分のコースを楽しんだ。このコースは入口の駐車場も広く、最も登山客が訪れる初心者にも比較的優しいコースである。この日の紅葉は登山し始めてからというより、5合目くらいまでの車での道中で最も紅葉を楽しむことができた。

いざ登って見ると、程よいアクティブ感のある登り坂で、初級者でも存分に楽しめる。中腹ほどになると所々に開けた箇所があり、桧原湖(ひばらこ)や秋元湖(あきものこ)などの湖や、吾妻(あづま)連峰がまるでジオラマのような質感で目の前に脈々と広がる。紅葉期は全体が紅く染まり、湖の青と相まってより美しい。この日は遠景まで望むことができ、飯豊山(いいでさん)(福島、新潟、山形の県境の山)なども見ることができた。

9合目ほどにはお花畑という看板が見えるので是非とも寄ってほしい。磐梯山1888年に大規模な噴火をし、山体崩壊をしている。山体崩壊は噴火に伴い山が抉り取られることであり、これにより3つの集落を飲み込んだ。花畑と書いてあるあたりではその様子を見ることができる。登山道の美しさと打って変わって自然の脅威や荒々しさを間近で見ることができる。

さて、山頂だが残念ながら今回は少しガスが沸いていて完全な景色を見るには至らなかった。ただ、たまに姿を表す下界はまるで雲の上に浮かぶラピュタのようだった。

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蔵王周辺

【湖、滝、川と紅葉のコラボが楽しめるこの上ない贅沢】

訪問日:2018.11.4

蔵王周辺と書いたが、七ヶ宿(しちがしゅく)という地域に訪れた。今回は長老湖、滑津(なめつ)大滝をメインに紅葉狩りへ行った。長老湖の周囲は湖にこんもりとせり出す色とりどりの紅葉で満たされている。栃木日光の中禅寺湖を彷彿とさせるような佇まいで、何よりも背景にどっしりと佇む紅い蔵王山が神々しい。やはり湖に反射する紅葉が視界を埋め尽くす様はいつ見てもいいものだ。ボートに1時間800円ほどで乗れるので、行ったときは是非乗るといい。

滑津大滝は長老湖から車で20分ほどにある滝である。落差はさほどないとはいえ二段の幅広の滝は豪快である。長老湖とは少し異なり、モコモコとした紅葉というより、一際映える真っ赤なもみじが点々とあるのが印象的だ。滝は音と肌と、五感で清々しさを感じられるから大好きである。

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円通院

【息をするのも忘れる自然美と人工美の融合】

訪問日:2018.11.10

円通院の紅葉ライトアップ。常時整備された枯山水の石庭に、これまた美しく整えられた数々の紅葉した木々が美しくライトで照らされる。紅葉ライトアップは初めて訪れた。紅葉本来の色がライトで消されてしまうのではと思っていたが、全くの杞憂であった。ライトアップは紅葉の本来の美しさを損ねることはなく、むしろ最大限に引き出してくれた。特に赤や黄の紅葉と同系色の来とは全体のまとまりを保ちつつ、紅葉のボリュームを倍増してくれた。さらに、借景となっている針葉樹や竹林には緑色のライトアップをすることで、主役の紅葉をより引き立たせていた。お堂の背景は紫のライトで神々しい存在感を引き出してみたりと、細やかなギミックがあり、見飽きることがない。

更には時間が会えば中央で尺八やギターの生演奏を聞くことができる。出口周辺には池があり、そこに映し出される逆さ紅葉が楽しめる。単純に考えても紅葉が上下で二倍に増えるのだから視界はお腹いっぱいである。文句ないフォトスポットだ。

紅葉がピークの土曜日という最混雑の日に行ったが、仙台市方面からは駐車場まで通常より一時間ほどかかるのを除けば、並ぶ時間は20分程度であった。ただ、寒さ対策は必要である。500円の入場料でこれほどまでに美しい紅葉が見られ、寺社ということで厳かな気持ちで満たされるのでぜひともおすすめしたい。

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番外編:青葉山

観光地ではないものの、職場施設の目の前の紅葉も負けてないので記しておく。道路沿いに規則正しく植えられたケヤキは、新緑の候も美しいが、秋もまたよい。なんだかんだこういう身近な紅葉が心を落ち着かせ、日頃から季節を味わわせてくれる。こういう楽しみ方もあるのが秋の醍醐味なのだと思う。

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(職場の窓から一枚。秋雨に濡れて。)